「愛されたい」が強すぎるとき──承認欲求とのバランスを考える

誰かに愛されたいと思う気持ちは、人間にとってごく自然な感情です。
けれどその願いがあまりにも強くなると、自分を見失い、無理をしてしまったり、心が疲れてしまうこともあります。

今回は、「愛されたい」という感情とどのように向き合えばよいか、承認欲求とのバランスという視点から探ります。

1｜「愛されたい」は悪いことではない

まず大前提として、誰かに認められたい、愛されたいと思うこと自体は自然で健全です。
人とつながりたいという欲求は、私たちの心の根本にあるもの。

ただ、その気持ちが“すべて”になってしまうとき、バランスが崩れます。

強すぎる承認欲求の背景には、心の中の空白があるかもしれません。
それは、過去の孤独や、誰かに十分に認められなかった記憶から来ていることもあります。

まずはその空白を、誰かに埋めてもらうのではなく、自分で見つめてみることが第一歩です。

愛を“与える”ことと、“受け取る”こと。
どちらか一方に偏っていると、関係は不安定になります。

「もっと愛されたい」と思ったときこそ、自分はどう愛しているかに意識を向けてみると、視点が変わります。

自分のことを自分で受け止め、認めてあげること。
それができるようになると、誰かからの愛に依存せず、穏やかに愛されることができるようになります。

愛されたいから何かをするのではなく、自然な自分でいても愛される感覚。

それが、心のバランスを整える鍵になります。