寝具を“感覚で”選びなおす
数字ではなく、身体の声に従って。
「正しい寝具」より、「合う寝具」
寝具選びは、データやスペックだけでは測れない繊細な感覚の世界です。「高反発がいい」「通気性が重要」といった一般論もありますが、何よりも大切なのは、自分の身体が心地よく感じるか。たとえ万人に合うと言われる寝具でも、あなたには硬すぎたり、暑すぎたりするかもしれません。
1. 体の反応を観察する
寝具を使った翌朝、肩や腰がこわばっていないか、眠りが浅くなっていないかを感じてみましょう。寝心地=起きたときの感覚。数分間の「試し寝」よりも、数時間の「朝の身体」が真実を教えてくれます。
2. 「重さ」「温度」「音」を基準にする
- 重さ:掛け布団の“重み”が落ち着く人もいれば、羽毛の軽さに安心する人も。
- 温度:寝返りをうったときの「ひんやり感」が好きか、「ふんわり感」が好きか。
- 音:素材が擦れる音が気にならないか。静寂を乱さないか。
これは感覚の問題。スペック表では測れません。
3. 「見た目」や「触感」も重要な判断基準
心が落ち着く色、触れてほっとする肌ざわり。五感にやさしい寝具は、睡眠そのものの質を底上げします。好みに寄り添った“お気に入りの寝床”は、心と体の安全地帯になります。
買い替えるより、まず「感じてみる」
今ある寝具を手放す前に、一度深く感じてみることをおすすめします。枕の高さや敷布団の沈み方、毛布の重さ。あなたの体は、何を望んでいるでしょうか? 判断はいつも、体の声に預けていいのです。