心がざわついたときの図解法|思考と感情を“見える化”する整理術
言葉にならない不安を整理するには
「なんだか心がざわつく」。そんなとき、感情の正体を言葉で説明するのは難しいものです。
でも、図にしてみると、思いがけず整理されたり、距離がとれたりすることがあります。図解は、言葉の前にあるモヤモヤに触れる有効な手段です。
図解の基本:感情の要素を分けて描く
まずは「いま自分が何を感じているのか」をざっくりと紙に書き出します。次に、それを次のように分けてみましょう。
- 「起きたこと」
- 「それに対する自分の反応」
- 「頭の中で繰り返していること」
- 「本当はどうしたかったか」
矢印や囲み、階層などを使って、感情の構造を“見える化”していきます。
例:「返事が遅い」と感じたときの図解
たとえば、誰かからの返信が来ないとき、不安や怒りが生まれることがあります。その時の図解の一例はこうです:
【事実】→「メッセージを送って2日返事がない」 ↓ 【思考】→「嫌われたのでは?」「何か失礼なことを言ったかも」 ↓ 【感情】→「不安」「寂しさ」 ↓ 【本音】→「安心したい」「つながりを感じたい」
こうした図式化を行うと、自分の思考のクセやパターンにも気づけます。
図解は心の「余白」をつくる
ざわついた心を図で表現することで、感情を「外に出す」ことができます。これは、朝のジャーナリングや思考整理の習慣とも相性がよく、メンタルケアの手段としても機能します。
図解を日々の習慣に取り入れるには
特別なスキルや道具はいりません。ノート1冊あれば十分。問いだけを集めるノートと併用して、問いから図解に展開するのもおすすめです。ポイントは、「正しく描くこと」より「自分の感情に正直であること」。
まとめ|心が乱れたら、図にしてみる
不安や混乱は、頭の中だけでぐるぐるさせていても整理されにくいもの。そんなときは、一度立ち止まり、紙の上に「図解」してみてください。
曖昧だった感情がかたちを持ち、思考の余白が生まれる。
それが、自分を理解し直す第一歩になるのです。